キャリぷらスタッフブログ「全員正解」

キャリぷらスタッフのお仕事奮闘記。仕事は誰でも必ずできる!意識高くなくていいから仕事ができる社会人を目指します。

新卒採用・就職戦線異常あり!学内イベントのオンライン化が加速

こんにちは。
キャリぷら代表のたなべあーです。

コロナ禍においては各界にで様々な影響が出ていますが、新卒採用と就職活動の世界においてもそれは例外ではありません。
すでにスタートしていた21卒向けにおいても、イベントや選考などが中止になったり、延期になったり、オンライン化が進んだりと変化が激しいですね。


各地の大学で学内イベントのオンライン開催が決まっている

そんな中、全国の大学における学内イベントについても21卒向け、22卒向けを問わずオンライン化の動きが加速しています。

先週の金曜日、5月22日には東京大学さんが22卒向けでは実質的に第一回目となる学内イベントである「東大生のためのオンライン業界研究&交流会」をオンラインキャリぷらを利用して実施されました。
また、徳島大学さんでも、企業数社を招いて行う22卒向けイベントを6月、10月、1月でそれぞれ開催をする予定です。

21卒向けでは、6月30日には大阪府立大学さんが学内合説をやはりオンラインキャリぷらで開催されますし、早稲田大学さんでも、例年夏に実施する21卒向けの大規模な学内合説を、今年はオンラインで実施する方向で現在検討していらっしゃいます。

さらには、先日5月16日、17日で「知らないと怖い就活とインターンの話」を高知工科大学さんの学内イベントとして開催しました。

このように、ES対策や面接対策といった就活支援系の講座やセミナーに関しても、続々と学内イベントのオンライン化が進んでいます。

こうして挙げはじめると本当にキリがないですね。
ここまで書いてきたものは当社が関わった(これから関わる)イベントですが、それだけでも挙げ出していくとキリがありません。
聞き及んでいる話では、その他にも大学生協主催の22卒向け学内合説などについても続々とオンライン開催が決まっていっているようです。このように、大学内における新卒採用、就活関連イベントのオンライン化はものすごいスピードで進んでいます。

これ以上の機会損失を出さないためにも

21卒就活においては、様々な採用・就活イベントが中止になりました。それにより一時期採用活動、就職活動ともに混乱し、学生たちからは「予定がすべてなくなった」「どうすればよいのかわからない」などの不安の声が上がっていました。それはもう、本当にたくさんの学生たちから。

大手就職情報会社主催の大規模合同企業説明会が軒並み中止になる中、学生生活では知ることのできない業界、企業と本来出会えるはずだった機会、視野を広げて活動するための大きなきっかけがなくなってしまいました。

また、企業が単独で実施する会社説明会等の採用イベントもその多くが延期となり、その後オンラインに対応した企業から順にその場が用意されたとはいえ、そこには決して短くはないタイムラグがありました。21卒就活を行う学生にとっては、まさに手探り就活ともいうべき状態だったといえますし、今もまだその状況から脱することができずにもがいている学生たちも少なくありません。

そういった意味でも、21卒後半における「企業と学生の出会いの場」を、とにかく早くつくることが不可欠です。その点においてもリアルイベントのオンライン化は有益どころかマスト、欠くことができない状況だといっても過言ではありません。のみならず、これからはじまる22卒就活において同じ轍を踏まないためにも、とても重要なことだと思っています。なにしろ、オンラインであれば「今すぐに」「決めて」はじめられます。そうすれば、大学、学生、企業など関わるすべての人たちが、それに向けて動き出すことができるのですから。

オンライン化は「リスクがある」が「回避も対処もできる」

ここまで述べたように、私は採用(就活)イベントのオンライン化、特に大学における学内イベントのオンライン化に賛成の立場です。

ですが、大学や企業の各組織におけるセキュリティーポリシーなどの問題をクリアできたという前提に立ったとしても、リアルイベントのオンライン化には様々なリスクが存在することも事実です。
例えば、利用するシステムにもよりますが、そもそも各人が利用するデバイスに求められる推奨スペックがありますね。それだけではなく接続時の不具合もありますし、そもそも利用や操作の方法がわからないという問題や、実際にやってみるとその他もろもろ出てきます。

このように、オンラインならではの留意点がありますし、それらの説明や確認、トラブル対応などこれまではなかった工程が必要になります。
それらに対して大きく「事前の準備」と「当日の運営」に分けて、十分な下調べと準備が必要になりますし、学内イベントであれば「学生向け」「企業向け」に分けて利用マニュアル(テキストや動画)の作成、場合によっては事前の説明会実施などが必要になることもあります。

ちなみに、私がこのような話ができるのは、これまで苦労しながら採用・就活イベントのオンライン化に取り組んできたという経緯があるからです。
非常事態宣言発令による政府の休業要請を受け、東京と大阪にある街ナカのキャリアセンター「キャリぷら」を即日オンラインキャリぷらに移行しました。キャリぷらは常設の場であるため、平日であれば毎日10時~19時まで一日50人ほどの学生対応を行います。イベントがある日なら数百人の学生が利用しますし、そんなイベントを一日にいくつも開催することもあります。当初予想外のトラブルが毎日多発する中、四苦八苦しながら試行錯誤を繰り返し運営してきたおかげで、だいたいのことは経験することができました。

それらの経験を通じて必要な準備などについては把握することができました。そうして溜まったトラブルシューティングやノウハウを活用して、学内イベントのオンライン化をお手伝いすることができるまでになりました。


この流れを止めるな「オンライン化が生む新たな可能性にも注目」

今、私が最も懸念していることは、「後回しによるツケ」が就活を行う学生たちに回されるのではないか、ということです。これだけは絶対に避けなければならない。そう思っています。
その内容については、ここまでに書いてきたことをお読みになればおわかりいただけると思います。

先に述べたようにリスクに備えて慎重に検討することも、それに備えてしっかりとした準備を行うことも必要です。そのうえで、誤解を恐れず言わせていただきます。

「ダラダラとただ意思決定を先延ばしするのはやめていただきたい」

例えば、「オンラインで実施するのか、例年どおりリアルな場で開催するのか、現段階ではまだ検討しかねます。ひょっとしたら、今後の状況次第でリアルな場に人を集められる状態になるかもしれないですし・・・」と、このようなことを言っているだけでは何も前に進まないですよということです。
それどころか、確実に後手に回ることになるでしょう。開催日時や開催方法など詳細が決まらなければ、そもそも企業はその学内イベントに参加するかどうかを決めることもできません。そうすれば、開催自体危ぶまれるということもありますが、たとえ開催できたとしても必ず誰かにしわ寄せが行き、学生、企業、大学にとって最良の場にはならない可能性が高くなると思っています。

さらに、もうひとつ気になることがあります。それは、「新しく生まれた(もしくはこれから生まれる)機会と価値」を損ねてしまいやしないか、ということです。
今回、コロナ禍における混乱ばかりが目立ちますが、実はそうではありませんでした。従来の採用(就活)の仕組みにおいて、その活動に困難さを抱えていた立場の人々にとっては実は不便が解消され、いつもよりも多くの機会が生み出されたという側面があるからです。
その好例は地方学生の就活に見られます。
これまで首都圏(場合によっては関西圏)まで出ていかなければならなかった地方在住の学生たちにとっては、WEB説明会やWEB選考が一般的となった今シーズンの就活は良い意味での青天の霹靂だったといえます。
明らかに機会格差があった彼らにとってコロナ禍における採用活動のオンライン化はまさにプラスな出来事で、それにより例年であれば考えられないほど効率的な就活を行うことができたという側面がありました。企業との接点は増え、可能性は広がったといえるでしょう。
こういった機会、そこから生まれる効果を学生たちから奪いたくはないですよね。

無理やりまとめますが、つまり、それらの理由により学内イベントのオンライン化の動きには大賛成です。
この流れがより大きなものになってくれることを切に願うとともに、我々がそのためにできることに全力を尽くしていきたいと思っています。



街ナカのキャリアセンター「キャリぷら」 代表
株式会社日本キャリアセンター 代表取締役
たなべあー(田辺 拓也)