スタッフブログ、水曜日担当の眉毛おじさんです。
この時期、学生から【業界をどうやって絞ればいいか?】という相談を受けることが多くなりました。
6月からインターンシップのための業界研究を経て、様々な業界のインターンシップやオープンカンパニーに参加して、「さあ本選考のために業界を絞るか!」という気持ちになっているようです。
私は、「えっ?どうして業界を絞るの?」と訊きます。
多くの学生は、「業界を絞らないと深い業界研究ができないと思って」と言います。
確かに、総務省の「日本標準産業分類」を見ると、大分類だけで20業種、その大分類の一つ、製造業の中分類で24業種あります。小分類まで数えるとものすごい業種の数になります。
ですから、「そんな一つ一つの業界研究をしていたら時間がない」と思うのも無理はありません。では、業界研究って、どこまでやればいいんでしょうか?
これ、やりだしたらきりがないんです。「これくらいでいいか」と思うところまでやるのも学生一人一人違います。
私は人事を30年担当してきて、採用もその間ずっとやってきましたが、業界研究を極めた学生が、その業界の会社に入って活躍する人材になるという相関関係はありません。
では、やらなければいいかというとそうでもないのが悩ましい。
知名度の高い会社のなかには、応募人数も多いので、その業界や会社のことを知っていて当たり前だと思っている会社もあり、そこでスクリーニングされる場合もあります。
B to Bメーカーなど、CMを出さない大企業では、インターンシップや説明会で業界や会社を知ってもらうことから始める会社もあります。
私が皆さんに伝えたいのは、「まず業界研究ありき」で就職活動を進めるのではなく、「会社を見る、会社を知る」ことから初めて、興味を持つ会社の数を増やすことをしてほしいと思っています。
先にも述べた通り、大分類で20業種、東証上場企業だけでも3,900社あまりあります。
まずはたくさん企業を見てください。なぜならば、内定を出す、出さないの決定権は企業が持っており、学生の皆さんが決められるものではないからです。
ある程度の数、業界や企業を受けていれば、合わない業界や企業は向こうからお祈りしてくれます。そのうち、あなたに合う業界や企業の傾向が見えるようになります。
その企業を知っている、知らないで業界を絞ったりするのではなく、知っている業界や企業を増やすことをやってほしい。
より良い就職活動ができること、願っています。