スタッフブログ、水曜日担当の眉毛おじさんこと竹村です。
昨年よりも約3週間早く企業の採用活動が佳境を迎えています。
就活中の学生も、落ち着かない日々を過ごしていると思います。
さて、この頃学生から、「安定した会社に行きたい」という言葉をよく聞きます。
確かに、働く環境として安定していたほうがいいに越したことはありません。
では、就職における【安定した企業・団体・組織】とはどういうものでしょうか?
結論からお話しすると、公務員も大企業も、安定した組織かどうかは【確率論】でしかありません。
確率論とは、
【大企業や官公庁のほうが将来存続している可能性が比較的高い】
ということです。
【企業生存率】という言葉をご存知でしょうか?
中小企業庁がまとめた【中小企業白書2011】に掲載されていましたが、内容をかいつまんでお話しすると、1980年~2009年に創設された企業の創設後経過年数ごとの生存率の平均値として、
【10年後には約3割、20年後には約5割の企業が撤退(廃業)している】
というデータがあります。
このデータから、
【大企業は20年倒産しなかったのだから、今後も倒産しにくいだろう】
という【予想】はできます。
しかし、これもあくまでも【確率論】です。
1991年以降、30年間に倒産した上場企業の累計は236件です。
年平均、【約8社】の上場企業が【倒産】しています。
現在の東証上場企業は3,822社ですが、2001年からの平均は【約2,560社】です。
実に、【約9.2%】、つまり、【100社のうち9社は倒産している】のです。
この確率が高いのか低いのか、その判断は個人によると思います。
大企業を目指すにしても、中小企業を目指すにしても、入社するその人が
【その企業に賭ける】
ことだけは間違いありません。
賭け事、つまり【投資】には大原則があります。
【ハイリスク、ハイリターン】
【ローリスク、ローリターン】
です。
【安定しているから】
【一生その企業に勤めたいから】
【倒産する危険性が少ないから】
と、大企業に対しては、【ローリスク】ばかりに眼が向いて、【リターン】に眼が向かない傾向になりがちです。
現状では安定していると見える会社でも、
【必死になって安定させている】のです。
終身雇用をしている会社でも、
【必死になって終身雇用を守っている】のです。
【リターン】、つまり、
【その会社に入って自分にはどういう見返りがあるのか】、
そして、
【その会社で自分に見返りがあるように働くにはどうしたらよいか】
に思いを馳せていただきたい。
【ローリスク、ハイリターン】が存在しないように、【メリットだけあってデメリットがない】ことも存在しませんから。
次回は、【公務員志向】の落とし穴についてお話しします。
よりよい就職活動が出来ること、願っております。