人間学を学ぶ月刊誌「致知」12月号の「『小学国語教科書』に懸ける思い」(明治大学文学部教授 斉藤孝先生)の記事を読んでの感想です。
人が死中に放り込まれた時、「知・情・意・体」すなわち知性、感情、意思、体であり、この四つのバランスが取れた人間になることで足元をしっかり固めることができる。そのために必要なのが国語教育だと斉藤先生はこの記事でおっしゃられています。
自分が直面している事態を的確に把握し、それが意味するものを汲み取る読解力。
言葉をしっかり理解し、自分の中に落とし込み、そして活用していく。
これら全ては国語力が為すものだということなのですが、まさに死中にいるかのようなこの数ヶ月を過ごしてきたからこそ、改めてその重要性を感じます。
冒頭にあった「知性」「感情」「意思」などに必要な国語力を養うには、齋藤先生曰く幼少期から名文に親しむことだということでした。
世のため人のために懸命に戦ってきた先人たちの考え方、どう困難を乗り越えて力をつけてきたかを知ることで、まさに知性、感情、意思が養われ、かつ国語力も養われるのだと思います。
私は自分が興味を持った人がどういう人生やキャリアを歩んできたか聞くのが好きです。
どんな人にも絶体絶命なピンチや、それこそ死中という状況があり、それをどう乗り越えてきたか聞くことで、自分に置き換えて考えることができます。
それを幼少期から本を読んでやっておけばよかったと今更後悔しても時すでに遅しなので、これから読書をしっかりやっていけたらと思います。