スタッフブログ、木曜日担当の眉毛おじさんです。
2023年卒の就職活動に向けて、徐々に学生の間で盛り上がりを見せてきた気がします。
様々な大学の学生団体が主催したり、人材会社が主催したりする、【内定者による就活生のためのセミナー】がたくさん企画されていますね。
では、このようなセミナーでの話は参考になるのでしょうか。
就活生が内定者のアドバイスをもらうことに【効果】はあるのでしょうか?
就活生のために真剣に企画している団体のかたがたには申し訳ありませんが、参考になるかならないかについて、私の独断と偏見で次の通り分類します。
これも、マニュアルとして捉えられると困ってしまいますが。
【参考になる(可能性がある)内容】
・どのように会社をさがしたか。
・いい会社だと思った、内定した以外の会社の話。
・就職活動を始めたときと終了したときの自分の考え方の変化。
・落とされた会社のエントリーシートの内容。
・落とされた会社の面接での対応。
【参考にならない(可能性がある)内容】
・内定した会社のエントリーシートの書き方。
・内定した会社の面接の対応方法。
・複数内定が出たとき、内定辞退をする方法。
・内定が出た会社に内定をとるためにするノウハウ全般。
・悪い会社だと思った会社の話。
要約すると、
【落とされた話は参考になるが、内定獲得のノウハウは参考にならない】
と私は思います。
なぜならば、まず、内定が出る出ないは【会社の都合と学生個人の資質】が大きく影響しているからです。
会社の都合とは、
・新卒採用人数と適正配置
・人材の多様性
・社風への合致
など、その年度の採用方針に基づいて採用数や求める人物像を決めています。
企業の採用情報を見れば、ある程度は求める人物像などは出ていますし、採用予定人数も出ていますが、【どの部署にどの程度の人数をどういうタイプの人間を配置する】かは、ほとんど明らかにされていません。応募してくる学生により変更があるので、明らかに出来ないのが実情ですが。
内定者も、その実情は知りません。ですから、内定者が語る【内定が出た理由】には、全くといっていいほど根拠がありません。【内定者が想像】しているに過ぎないのです。
個人の資質とは、
・会社の社風に合致する人物像
・大学・学部・学科、専攻
・その学生さんが生まれ育ってきた環境
・学生さんの今までの経験
などです。
当たり前の話ですが、同じ人生を歩んできた人はこの世で一人もいません。
次に参考にならない理由は、
【内定者のアドバイスは、ESの書き方など個々の事象に対して行う】
からです。
そうではない会社もありますが、採用選考は、【選考過程の積み重ね】であることが多いのです。
つまり、エントリーシートや履歴書、適性検査、グループディスカッション、グループ面接、個人面接それぞれの評価の積み重ねです。
ですから、多少面接がうまくいかなかったとしても、緊張していたなど一時的なことだと面接官が感じれば、その次の選考に進ませることもあります。
ですから、【一つ一つの選考の答えはない】のです。
社会に出ると【答えがない】問題と【答えが無数にある中で最善の答えを選ぶ】問題のどちらかしかありません。
採用試験もその社会に出る始まりであり、【正解はない】のです。
ですから、正解を聞くよりも、失敗を聞いたほうが感銘を受けるし参考になります。
こういう風に話してしまうと、【内定者の話は聴く必要がない】と捉えられてしまうことがあるので、そういう意味ではありません。
内定にいたるまで、どれくらい苦労したか、どれくらい努力をしたかは、とても参考になります。
企業選びはその人にゆだねられていることをよく認識してほしいと思っています。
より良い就職活動ができることを願っています。