スタッフブログ木曜日担当の眉毛おじさんこと竹村です。
前回の続き。
いよいよ卒業も間近となった3月。
都議会議員秘書のインターンを続けていた私は議員から呼び出されました。
「竹村君。来年4月からよろしく頼むよ」
この一言で、4月から、正式に議員秘書としての生活が始まることになりました。
次の年の6月に都議会議員選挙を控えており、支持者拡大のため、奔走する日々が始まりました。
私が担当したのは婦人会の設立。
政治の世界では、男性は1票しかもっていないが、女性は5票持っているといいます。女性のほうが行動量も、地域とのつながりも多いからです。
これは就職活動をしている学生にも言えると思います。
男子学生よりも女子学生のほうが就職が厳しいという現実もあり、危機感の違いがありますが、応募する企業の数もOB訪問の数も、総じて女性のほうが活動量も就活生同士のつながりも多い。男女別の新卒就職率にもそれは現れており、女子学生のほうが高くなっています。
さて、婦人会設立のため、地域のまとめ役となっているご婦人のお宅を一軒一軒回り、茶の間に上がり雑談しながら信頼関係を一から築いていきました。
茶の間に上がって支持者に進められるがままお茶菓子やおにぎりなどを食べた結果、1年間で10キロ太りました…。
その集大成が、シティホテルで行われた500人規模の「婦人会発足式」。
議員の婦人をはじめ、事務所スタッフ5人総出で対応しました。
目まぐるしい日々が続きました。土曜も日曜もありません。特に土日は行事が多く、選挙区の盆踊りや祭り、後援会の集会など、分刻みのスケジュールです。
学ぶこともたくさんありましたが、その中でも印象に残っていることがあります。
議員が政策立案のために都庁の職員と電話で話し、話し終わったときの言葉です。
「竹村君。これは私の長い秘書生活で学んだことだが、職員は政策立案のために尽力してくれているよな。それができたとき、その職員と上司の前で、彼のことを誉めるんだ。上司はその部下のことを覚えている。それだけで彼はさらにやる気が出るんだ」
この言葉は、私のサラリーマン人生の中でずっと生き続けました。
他部署の人間と仕事をしたとき、必ずその社員の上司の前で彼を誉めました。
自部署の部下が良い仕事をしたとき、まずは直接褒め、その後、上司の前に部下と一緒に行き、部下を誉めました。部下は照れ臭い顔をしていましたが、まんざらでもない顔をします。その後の仕事へのモチベーションが変わるのが、手に取るようにわかりました。
議員の運転手もやりましたが、議員夫人の運転手となって選挙区をくまなく回ることが多くなりました。
そして、徐々に心が蝕まれていきました。
続きは次回。